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演奏する近畿大付=2024年8月10日、大阪府堺市、河原田慎一撮影
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 第63回府吹奏楽コンクール(府吹奏楽連盟、朝日新聞社主催)は10日、堺市堺区のフェニーチェ堺で高校A部門があった。27団体が演奏し、審査の結果、金賞を受賞した淀川工科など8団体が府代表に選ばれた。

 府代表と、昨年度の全日本吹奏楽コンクールで金賞を受賞した大阪桐蔭は、9月1日に兵庫県尼崎市で開かれる関西吹奏楽コンクールに出場する。

  • 中学・高校に最も選ばれた吹奏楽曲は 昨年のコンクール800校集計

 審査結果は次の通り。

 【高校A】金賞(すべて府代表)=淀川工科、箕面自由学園、精華、関西創価、明浄学院、浪速高・中、近畿大付、東海大大阪仰星▽銀賞=清教学園、四條畷学園、豊中、池田、大阪学芸、常翔学園、金光大阪中・高、大阪産大付、早稲田摂陵、プール学院中・高▽銅賞=高槻中・高、桜和、北野、茨木、市岡、金蘭千里中・高、登美丘、和泉、同志社香里中・高

「関西」に挑んだ会場、実力校に存在感

 関西大会へ進むことができる枠は八つ。緊張の舞台ながら、地区大会を越えて府大会に集った27校は楽しそうな表情でうたい上げていた。

 堺市内の会場名は、イタリア語で不死鳥を意味する「フェニーチェ」。最初に舞台に登場した清教学園は、自由曲でその不死鳥をテーマにした曲「シンフォニエッタ第5番『火焰(かえん)の鳥』」を選んだ。

 炎がわき上がるような音色にのって、ホルンやテューバが深い旋律を奏でる。舞い上がる不死鳥を感じさせる迫力ある響きを会場内に広げ、銀賞を受けた。

 続く四條畷学園も、会場に熱を帯びさせる自由曲。高昌帥(コウチャンス)作曲の「陽(ひ)が昇るとき」を演奏した。

 心の叫びのような金管中低音の力強い旋律や、管弦楽を思わせる木管の響きの美しさで聴かせ、銀賞を受けた。

 この日、同じ「陽が昇るとき」を奏でた学校がほかに3校あった。

 豊中は中間部の穏やかなメロディーを、クラリネットがまっすぐな透明感のある音色で響かせた。支える和音の進行も、音程を美しく保ちながら丁寧に運んだ。結果は銅賞となった。

 クラリネットでコンサートマスターを務めた神田祐輔さん(2年)は「高校生らしい元気さと、シンフォニックな響きの両立をめざした。残響をきれいに残す演奏ができた」と話した。

 同じく銅賞の茨木は、部員みんなで「魔物に追われていたが、太陽の光で減殺する」というストーリーを考えて演奏に臨んだ。

 重厚な響きのトロンボーンが…

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